Japanische Klassiker mit Furigana
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いぼ
童話集 ごんぎつね|最後の胡弓ひき ほか十四編
Lesen Sie 童話集 ごんぎつね|最後の胡弓ひき ほか十四編 (いぼ) von Niimi Nankichi (新美 南吉) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.278 Zeichen · 30 Bildschirme
家ではいつでも、それだけだったからです。ところが、おどろいたことには、腰かけがキーイとかすかな音をたてて、うしろへたおれていきました。
「あッ。」
と、松吉は、声をたてました。しかし、腰かけはたおれたのではありませんでした。もたれだけが、うしろにのびて、腰かけている人があおむけにねるようになっただけでした。
天じょうの白壁や、キャベツの玉のような形の大きい、すりガラスの電燈を見ていると、とつぜん、顔一面に、だッとなにかあついぬれたものをのせられて、目も見えなくなってしまいました。見ていた杉作が、おかしかったのか、ハハハハ、とわらっています。松吉もわらいたいのですが、顔がふさがっていて、わらうことができません。人間は、顔でわらうのだということが、よくわかりました。顔にのせられたのは、むしタオルでありました。
小平さんはタオルをのけると、太い筆のようなもので、せっけんのあわを松吉の顔にぬり、かみそりで、ひたいぎわからそりはじめました。
松吉はそのとき、小平さんがまだ子どもで村にいたころ、松吉たちによくいたずらをしたことを、また思い出しました。小平さんはよくうしろから、そっときて、人の背中へ手を入れたり、わきの下をくすぐったりしました。